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KPI 設定方法を学ぶ!第3話 KPIの実際と例題

更新日:2018年4月15日

前回は、KPIの「どうするの」について設定と注意を説明しました。これからは例題で説明して行きます。


KPI 設定方法を学ぶ!第3話 KPIの実際と例題
希望のひかり

KPIは企業や会社の売上・利益をコントロールするのに有効です。3話にわたって説明していますので全部の内容を順に読み進めてください。



今日のポイント

  • KPIを例題でみて感覚をつかむ


いい道具を持っても使わないのでは「宝の持ち腐れ」ですし、使い方を勘違いしても本来の効果や結果には結び付きません。


KPIも実際にどんなものを使えばよいかが一番の問題です。いくつかの分野におけるKPIの例を紹介します。


営業でのKPI 指標例

売上や利益や成約など企業組織の目標があると思います。その目標と現実のギャップをつかまえたいです。ですから過去の実績をならべて目標を達成するために必要な事を設定します。あまりタイトな目標ですと、現場がわかっていないお飾りな数字目標になります。


営業のスタイルが主ですが企業の業種や業態で異なります。一般的には、新規獲得するお客さんの人数、売上の達成率などが代表的なものとなっています。


まずは、大目標を決めて行動実行しながらそれぞれの目標を設定する方がやりやすいです。

注意すべきは、あれもこれもやって全部ダメにしないことです。目的達成が実行したいことですのでお忘れなく。


例えば販促イベントの場面では?

販促イベントなど展示会でお客さんに来てもらい顧客獲得するまでの流れは以下です。

販促イベントの告知→会場来場→説明接触アポイント数→商談数→見積数→成約数

それぞれの項目ごとにKPIを設定します。


それ以外の営業で発生するKPIとして、

  1. 既存のお客さんに対しての売上アップ

  2. 新規に獲得するお客さん増加

  3. 担当する営業先数アップ

  4. 契約までの平均日数短縮

  5. 開拓訪問数

  6. お客さんあたりの売上増

  7. マーケティングKPI指標の例

  8. お客さん単価や頻度

  9. 新規客の獲得率

  10. 既存客定着率

  11. 未払い金額

  12. 顧客満足度

  13. 顧客一人の利益率

  14. 平均小売価格

  15. 店舗当たりの取引額


製造業におけるKPI 指標の例

製造業においては、製造の現場でKPIを利用する企業も増えています。

  • 稼働率

  • 不良率

  • 欠品率

  • 製造の現場の効率

  • 一人あたりの生産高

  • 多能工の比率

  • 事故発生率

  • 改善提案件数

  • ラインのストップ回数

  • 総合設備効率(OEE)

マネジメント(経営活動) バランス・スコアカードのKPI 指標の例

バランス・スコアカード(balanced scorecard)の頭文字をとってBSCともいいます。

企業活動を4分野のKPIで評価します。この4分野において戦略目標やCSF、KPIを設定し、定期的にモニターをしながら経営全体を把握します。


バランス・スコアカードの4分野とKPIの例

従業員のスキルアップ、お客さんのロイヤリティーと品質、業務内容の質、財務の4ポイントで設定する。


学習と成長の視点KPI(従業員スキルアップ)

  1. スキルを向上(時間)

  2. 提案の件数(件数)

  3. 資格取得

  4. 離職率(%)


顧客の視点KPI(お客さんロイヤリティー品質)

  1. クレームの減少(%)

  2. シェア拡大(%)

  3. 顧客満足度を上げる(%)

  4. リピート率(回数)

社内ビジネス・プロセスの視点KPI(業務内容の質)

  1. コストの低減(金額)

  2. 品質向上(%)

  3. 納期の短縮(期間)

  4. 事故率の減少(%)

財務的視点KPI(財務の視点など使用総資本利益率)

  1. 売上げ高増大(%)

  2. 経常利益(金額)

  3. EVA(金額)

  4. ROE(%)

物流・運送のKPI 指標の例

「実車率」「積載率」といった指標を陸運では定期的にチェックしていて行政が安全性と効率性を高めるために指導しています。

●財務の管理に使えるKPI

  1. それぞれの売上高(日次で拠点別、車輌別)

  2. 各項目それそれの利益率等

●コスト・生産性が示せるKPI

  1. 庫内業務における人時生産性

  2. 輸送業務における積載効率等(物流コストの総額、ケース当たり、重量当たり等)

●品質・サービスレベルが示せるKPI

  1. 誤出荷率

  2. 汚損・破損率

  3. 遅配・時間指定違反率

●物流条件・配送条件が示せるKPI

  1. ロットサイズ

  2. 配送頻度

  3. 時間指定率

  4. 待機時間

●環境に関するKPI

  1. エネルギー消費量等

  2. 温室効果ガス排出量

●安全・リスク対策等

  1. 輸送業務における交通事故等の発生率(走行距離当たり等)

  2. 庫内業務における度数率・強度率等を表せるKPI

●物流サービスの安定供給に関する指標として使えるKPI

  1. 離職率

  2. 求人倍率等

●人材・学習についてのKPI

  1. 従業員満足度や教育受講者数等の教育関連指標等

  2. 技術・革新性

  3. 改善提案件数

  (物流事業者におけるKPI導入の手引き 国土交通省より)


コールセンターのKPI 指標の例

コールセンターは、どの企業にとっても売上や利益に関連するコストセンターとなっていることが多いため、その効率化が求められています。

同時に会社の顔でもあり、顧客満足度や売上に大きく影響する部署でもあるので通話、対応の品質も求められます。


さらには、そういった状況から要員の心理負担は大きく、感情労働としてメンタルケアの重要さもいわれるようになっています。

以上のことからコールセンターにおいても、KPIの活用のニーズは高まってきているといえます。それでは事例をあげましょう。参考にしてください。

  1. 稼働率

  2. 平均処理時間

  3. 入電率

  4. 応答率

  5. 呼損率

  6. 新規顧客獲得率

  7. 定期抑制率

  8. クロスセリング額

  9. アップセリング額

  10. クレーム発生率

  11. 問い合わせ率

  12. 稼働率

  13. 平均通話時間

  14. 平均後処理時間

  15. SL率(サービスレベル)

  16. 離席率

  17. 販売額

  18. 退会等回避率

  19. 感謝御礼数

まとめ

これまでKPIの実例をいくつか説明してきました。KIPは企業や会社の売上・利益を考える時に有効で企業運営していれば必ず追う数字です。3話にわたって説明しましたいかがでしたか?この方法は大手企業の手法だけでなく、どんなに小さな会社やお店でも使えます。仮に一人でしている場合でもです。計測ができなくてはは出しい判断はできません。


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